日銀は、大規模な金融緩和策の修正に向かって前向きな意見が政策委員から相次いだことが、31日に公表された主な意見で明らかになりました。「マイナス金利解除の要件は満たされつつあり、能登半島地震の影響を1~2ヵ月程度確認した上で金融正常化可能と判断できる」と盛り込まれ、展望レポートが公表されない3月の日銀会合(3月18.19日)の会合でマイナス金利解除の決定がなされる可能性が高まっています。
横尾寧子のFXのはじめかた
利上げ打ち止め宣言とマイナス金利解除方針と2024.02.02
これから織り込まれるのは「もしトラ」リスクか2024.01.26
2024年最初の日銀会合の結果が公表されました。昨年暮れには「年末から来年に向けて一段とチャレンジング」と発言していた植田相殺でしたが、能登の大震災や与党自民党の数々の問題などが発生していたことで、年明けから「まだ日銀は動けない」という見通しが台頭していましたので、12時9分にすぐに据え置きが発表されても特段の大きな反応ではありませんでしたが、15時半からの植田総裁会見を受けて、日米金利差の縮小・円高という動きがみられました。内容はこれまでを踏襲していますが、展望レポート(1、4、7、10月)の無い回でも政策変更ありうるとしていますので、状況が整えばいつでもやりたいという「強い意思」を感じさせられます。
早期利下げの打ち消し2024.01.19
昨年暮れから年始にかけての主要通貨に対する「早期利下げ、複数回利下げ」という見込みが大きく変わる発言が相次ぐ相場地合いになっています。
米ドル、ユーロ共に今年の早期大幅利下げ開始という思惑が強まっており、通貨の売り材料にもなっていましたが、現在は利下げ開始時期を先延ばしにするような発言に終始しており、ドル円、クロス円ともに買戻しの円安地合いとなっています。今週は16日にウォラーFRB理事が「インフレの低下が持続すると明確になるまで利下げを急ぐべきではない」と発言。17日はラガルドECB総裁がECB主要メンバーの発言が相次ぐ利下げ開始時期は夏以降という内容について質問され、自身の考えも今年の夏以降が適当であると発言しました。
10大サプライズ2024.01.12
年始恒例の10大サプライズが毎年楽しみでしたが、昨秋バイロン・ウィーン氏がご逝去されたので、今年はイアン・ブレマー氏率いるユーラシア・グループの10大リスクだけになってしまいました。寂しいですね。今年はウィーン氏を忍んでオリジナル10大サプライズを発表している金融機関もありますので、チェックしてみてください。
さて、ユーラシア・グループの10大リスクですが、トップは「米国の分断」。これは昨年の23年10大リスクにも含まれていましたが、大統領選挙を11月に控え、一段と分断が強まっている印象です。
2024年は選挙イヤー2024.01.05
明けましておめでとうございます。元日に発生した能登半島地震の被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
為替相場の2024年市場コンセンサスは、FOMCの今年6回利下げ見通しが根強く出ていますが、相場を見ると年末は140.25まで下げたドル円が年始は反発スタートです。この円安の一因として能登半島沖地震の影響を加味し、日銀行動が予想よりも遅れるのではないかという見込みが円売りにつながっているという思惑も。なお、大発会当日の日銀植田総裁の発言「震災後は銀行と連携する。賃金水準と物価水準がバランスよく上昇することが期待される。」じわりとドル買いで反応しています。とはいえ、こうした想定外の大きな事態に見舞われて方向感がつかみにくいですが、まだ今年のトレンドが相場に反映されてきているわけではないので、決めつけずに動きを見ていきましょう。
円安相場に終わりを告げて2023.12.22
FOMC正式に利下げに向かう2023.12.15
年末に増えてきた各国の出口戦略発言2023.12.08
ドルに大きな変化2023.12.01
高値顔合わせで陰線つつみ足2023.11.24
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