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横尾寧子のFXのはじめかた

 米株市場が10月安値から現在まで急速な切り返しを見せ、ドイツ株式市場は史上最高値を更新するなど、多くの国で株式市場の堅調な動きが見られます。背景には、インフレが鈍化しつつあることと、インフレ対応を背景に進めてきたタカ派な金融政策の方向性を修正し始めることへの期待が強まっています。今週さらに踏み込んだ発言をしたのはタカ派のシュナーベルECB専務理事で、「来年半ばまで金利を据え置くというガイダンスを示すべきではない」という発言が早期利下げ期待に繋がってユーロ売り、欧州株買いの流れを加速させました。 続きを読む
 11月もいよいよ月末で、ドル円が月足で陰線つつみ足になったことを確認できる状態になりました。先週も書きました通り、この陰線つつみ足は2015年8月以来です。当時は125.85の高値を付けたところから2016年6月の安値98.65まで21%下落しました。ただ、この2016年6月というのは、覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、イギリスが僅差で「EU離脱を決定」した国民投票を行った時期です。2016年年初から半年間、離脱派の攻勢が強まるにつれてポンドを筆頭に外貨が全面安になるリスクオフの地合いが強まり、現実に離脱が決まると一段安に突っ込み安値を見せる場面がありました。ドル円尾98.65はその時付けた突っ込み安値ですから、今とは取り巻く状況は違うかもしれません。ただ参考までにこの高値で月足陰線つつみ足を付けた高値から21%の下落を今回の高値151.71に当てはめてみると、119.8円になります。直近でここまで下がる見通しではありませんが、無いわけではない数字ですね。 続きを読む
 今週はドル円相場が一気に円高にブレて、調整色の強い展開になっています。今年はthanks giving dayの休暇前に円ショートを手放して一旦ポジション調整する典型的な休暇前の動きが再来しました。ちょうど直近では昨年秋の高値151.94に続く151.90まで上昇して高値顔合わせの場面でしたので、休暇前に日銀の介入警戒も含めてポジション調整が強まった傾向です。このコラムを書いている11月22日午前現在、ドル円相場は前日に147.14まで突っ込んだ後長い下ヒゲになって反発していますが、アクティブな取引が止まって休暇後の動きを待つ状態というところでしょうか。(追記:その後反発に転じ、11月24日14時時点でのドル円相場は149円台アッパーまで戻しています。)
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 最高値近辺で膠着しているドル円相場はどうなるのか?最大の関心事になって久しいですが、引き続き膠着しています。14日に公表された10月のCPIは前年比+3.2%(予想+3.3%)、前月比+0.0%(予想+0.1%)、コア指数は前年比+4.0%(予想+4.1%)、前月比+0.2%(予想+0.3%)といずれも鈍化し、ドル売りになりました。このCPIですが、今回の公表分から医療費保険料の算出方法が変更されていることで、若干上振れするのではないかという事前予想になっていました。ところが公表された結果は鈍化となりましたから、インフレに対して思ったよりも抑制されているという印象です。 続きを読む
 先週末の雇用統計を通過し、いったん手掛かり材料が薄い展開になっています。3日に公表された雇用統計はNFPが予想+18万人に対し、結果+15万人。失業率も+0.1%悪化し3.9%という内容で、市場はドル売りで反応。この結果を受けて金利スワップ市場は利下げ時期を従来の来年7月から6月に前倒し、来年中に3回の利下げを視野に入れる動きになりました。 続きを読む
 FOMCが事前予想通り、2会合連続で金利据え置きを決定しました。これには全くサプライズはありませんでしたし、パウエル議長は依然として追加利上げを否定しているわけではありません。景気を冷やし過ぎずに物価を鈍化させる金利の適正水準は時間をかけて見極めるとしつつも、内容は全体的に想定よりもハト派ととらえ、米金利が急低下、ドルが売られる地合いとなりました。FF金利先物市場でもFRBは利上げを終了し来年6月までに利下げを開始するとの見方が強まり、年内追加利上げの可能性は20%未満に低下、来年1月の追加利上げの可能性も約25%と発表前から低下しました。利上げトレンドの大きな変化が目に見えてきた状況です。
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 日本時間の早朝、ドル円が150円を突破し、その後日本時間には日経平均が600円安となる中、ショートカバーを巻き込んでドル円は150円40銭台まで上昇しました。ちょうど1カ月前につけた150.15の高値を抜いて、年初来高値を更新しています。

 先週の当コラムで日銀が政府主導で今後政策を変更しやすいのではないかと触れましたが、レポート発行日である19日の午後、神田財務官は為替市場についてこう発言しました。「過度な為替の動きは是正しなければ国民がひどい目にあう。投機的な行動は犯罪的だぐらいに思う時がある」円安についてこれまでにない非常に強い言葉を用いたことが印象的でした。そして昨夜の年初来高値更新ですから、強い警戒感を持ってみています。

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 イスラエルとパレスチナでの紛争が悪化・長期化しそうな雰囲気が強まってきています。長期に及ぶロシアのウクライナ戦争に対して、世界の関心が薄れる中で中東での悲惨なテロや爆破が連日報じられ、イスラエルの報復に批判的なデモが世界各地で勃発するなど、中国・ロシアから見ると幸いなタイミングだったといえそうな雰囲気です。あまりいい雰囲気ではないですね。ドル円相場は150円近い水準での高止まりが続いており、その他通貨でもドルが買われています。利上げ停止見込みで下げていた逃避通貨のスイスフランは対円で8月末の高値166.59を突破して、167.18と最高値を更新するなど、地政学的リスクの悪化に構えた有事体制の為替市場が続いています。ここからドル円をさらに買うのは高値ですから勧めませんが、かといって売ることはできません。原油先物は情勢による日替わりで大きく下げたり下落するなど激しい動きですから、カナダドルにもあまりトレンドがありません。波乱の秋さながらの展開ですし、波乱は一段と強まる可能性もあるのでキャッシュ比率を高めることをお勧めします。(こういう時に突っ込んで、何度大きくやられたか・・・大きく突っ込むの時期はまだここからあるはずなので今は静観です)
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 先週末に公表された9月の米雇用統計はNFPが予想+17.0万人に対し、+33.6万人とポジティブサプライズになりました。過去8ヵ月間で最大の伸びとなり、追加利上げ期待が強まるドル買いの動きになりました。

 それ以上にサプライズになったのが、週末のハマスによるイスラエル侵攻でした。週明けには原油が高騰し、カナダドルも反転上昇。有事のドル・米国債買いでドルも堅調な動きになっています。ユーロドルの日足チャートを見ると、10月2日に安値を付けて以降、雇用統計も追い風に現在に至るまで堅調なドル高です。さらに逃避通貨の最たるスイスフランはV字型の切り返しで上昇して、対円で165.61まで高値を付けてきました。遠くの戦争は買いという素直な動きになっています。

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 10月3日、今回もNY時間に為替相場に動きがありました。23時を回り、ちょうどニュースの時間帯でしたので、リアルタイムに「ドル円150円突破、1年ぶり」と報じられる中、ドル円相場が突如一瞬で2円以上急落する場面がありました。昨年の介入がよぎる動きでしたが、実際にどうなのでしょうか。

 
 翌日には神田財務官が「介入の有無はコメントを控える」と発言しましたが、ちょうど去年10月21日の覆面介入があった日も、同様にコメントしないと発言していました。その前は9月22日の1回目の介入の時は、17時過ぎに実弾が入り、その直後に「為替介入を行った」と正式に24年ぶりの為替介入実施を表明しましたが、10月の覆面介入の時はコメントせず、その介入が公になったのは、年が明けて23年2月7日に財務省公表で5兆強の覆面介入が行われたことが分かりました。

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