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横尾寧子のFXのはじめかた

 来週のFOMCを前に、今週は米8月CPIが公表されました。概ね予想に近い内容でしたが、コア指数の前月比は予想+0.2%に対して、結果+0.3%、前年比は+4.3%で予想と変わらずでしたが、約2年ぶりの小幅上昇にとどまるまちまちの結果となりました。とはいえ概ね強い数字であることから、高インフレが鎮静化したとは言えない状況を示し、更なる追加利上げの期待を残す結果になったと市場は踏まえています。来週控えているFOMCでの利上げは据え置きが確実視されましたが、追加利上げの議論は引き続き続きそうです。 続きを読む
 レーバーデーを過ぎて、相場はいよいよ本格的に秋相場入りしました。早速ドル円相場は年初来高値を更新し、「ドル高はまだ続くのか?」というテーマをあちこちで見かけますね。足元のドル円相場は、先週末に発表された米雇用統計は、予想を下回るやや弱い数字が出てきたことから瞬間ドル売りで発表前の145円台から144.44まで急落しました。労働市場のひっ迫の緩和は確認されましたが、その後発表されたISM製造業景況指数等経済指標が堅調な結果であり、クリーブランド中銀のタカ派的な発言も相まってドルは買い戻されて146台まで急伸するなど動きの激しい動きとなりました。今後のアメリカの利上げ見通しについては再度利上げ派と打ち止め派が二分しているようですが、その意味でも来週発表される8月の消費者物価指数は一段と注目を集めます。発表は9月13日(水)の21時30分、予想は前月比0.6%(前回値0.2%)、前年比予想3.5%(前回比3.2%)とインフレ加速見通しです。
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 先週末のジャクソンホール会合は、発言内容を見るとそこまで突っ込んだ話をしたわけではありませんでしたが、講演後じりじりと「データ次第で追加利上げ」というこれまでと変わらぬ発言をトリガーにドルが買われていき、8月29日には対円で147.37迄上昇しました。全体的にもまだドルが強い地合いが続くだろうという印象を残すものでした。 続きを読む
 いよいよ2010年以来、夏の終わりの風物詩となったジャクソンホール会合が開催されます。もともと長く伝統のある経済シンポジウムでしたが、2010年に当時のバーナンキFRB議長がQE2を示唆する発言をしました。当時、このジャクソンホール会合に出席していた白川日銀総裁は、予定を変更して急遽帰国し日銀臨時会合を招集して追加緩和を決定するなど、大きく影響を与えました。当のアメリカはその後の9月のFOMCでは追加緩和に含みを持たせ、翌回の11月にQE2の実施を決定という流れになりました。これ以降、ジャクソンホール会合での中銀関係者の発言が注目されるようになり、夏の終わりの風物詩として強い存在感を発揮しています。 続きを読む
 7月末の日銀YCC修正やFOMCが通過し、円売りの鈍化がみられていましたが、8月第2週以降は再び切り返して6月末の高値145.06を一気に抜き、8日続伸で現在146.56迄上昇しています。16日に公表されたFOMC議事録(7月開催分)が追加利下げの可能性を高める内容だったため、一段とドル売りが加速しました。米10年債の利回りは4.27%まで上昇し、2008年6月以来の水準となっています。ちなみに2008年6月当時のFRBの金融政策動向は、リーマンショックの前にサブプライムショックが発生し、円キャリー相場は事実上終わりを告げていました。当時は政策金利は利下げに転じていたところです。 続きを読む
 8月に入り、7月末の各国中銀の金融政策結果も織り込んだ相場は、手掛かり材料が無い膠着状態になっています。こうした地合いの時は金利差を見た取引に終始されますので、じりじりとした円安相場が続いています。
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 8月に入りましたが、相場は夏枯れどころか材料も飛び出し大きく動く地合いが続いています。ドル円が21日線を抜いて一気に上昇してきました。相場の流れが変化したのは、先週木曜日の深夜(日本時間29日の深夜2時頃)、日経新聞がオンラインで日銀のYCC修正について報じ、NY時間に一気に円高にブレました。日銀会合当日は12時28分にYCC修正の決定が報じられ、東京時間中は乱高下した動きになりました。ただ、欧州時間からは材料出尽くしもありじりじりと買い戻しの動きが強まり、週明けには21日線を上に突破し上昇に弾みが付きました。 続きを読む
 7月のFOMCは2会合ぶりの25bp利上げを決定しました。政策金利は5.25-5.50%となり、22年ぶりの水準です。今後の見通しについてパウエル議長は会見で「次の会合までCPIと雇用統計が2回ある」と繰り返し、今後の方針は経済指標を見るという内容に留めることに終始した感がありました。パウエル議長自身は年内あと1回の利上げを否定しておらず、また年内の利下げ転換は明確に否定するなどハト派という内容ではないのですが、市場はハト派ととらえ、ドルは売られ株式市場は13連騰とドル売り株買いのセオリー通りに反映しました。

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 直近で発表されたCPIを見てみると、まずは先週も取り上げたアメリカのCPIは21年3月以来の低水準である+3.0%となり、大きなインパクトをもってドル売りに傾斜するトリガーとなりました。来週にはFOMCを控えていますが、25bpの利下げは織り込まれておりますが、金利の打ち止め感を出すのかが最大のポイントになるかと思います。

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 先週末に日銀の内田副総裁の「YCC修正はバランスをとって判断」という発言から、日銀のYCC修正懸念をトリガーに円買いが進み、ドル円は144円台から急激な円高で140円割れを示現し、円高を嫌気して日本株は大きく下げていました。
 
 こうした中で12日、アメリカの金利動向を見極めるうえで注目されるCPIが公表され、前年比予想+3.1%に対し、+3.0%と下回り、2021年3月以来の低水準になり、伸び率12カ月連続で鈍化しました。コア指数も前年比で+4.8%となり、こちらも2021年10月以来の低水準です。パウエル議長もインフレ動向を見極めるうえで注目している住居費を除くスーパーコアも前年比で+4.0%と高水準だが6カ月連続で縮小しているなど、じわじわとインフレが鈍化している傾向が表れる結果となりました。

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