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横尾寧子のFXのはじめかた

事前予想以上のサプライズで、9月12日のECB会合は金融緩和策にかじを切りました。中銀預金金利を-0・40%から-0・50%へ3年半ぶりに-0・1%マイナス金利深堀りの利下げを決定しました。預金金利のマイナス金利悪化で金融機関の収益圧迫とならないよう、「階層構造」というマイナス金利の対象を一部に限定するという措置を合わせて決定。その他、先般終了した資産買い入れ(QE)を再開し、11月1日から月額200億ユーロの買い入れを次の利上げの直前まで長期で続けると決定。金融政策の先行きを示すフォワードガイダンスを修正し、これまでの「物価上昇の目標達成をしっかりと見通せるまで」として目安の時期を削除しました。

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昨日(5日)のアジア時間に、米中が通商交渉をワシントンで10月初旬に行うことを公表したことで、再びこの問題への明るい材料ととられた買い戻しの動きが株、為替共に強まり、このところ堅調だった金が値を下げる動きになりました。

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今年は「○○ショック」という名前が付くようなショック安相場ではなかったものの、非常に波乱含みな展開の8月相場でした。9月には、早速各国金融政策会合が控えていますが、ここへきて現在の政策金利を1・75%の比較的高水準で据え置いているカナダがにわかに利下げへのかじ取りを示唆し始めています。9月4日に政策金利会合を控えており、ここでは据え置き予想。ただ、少し利下げを示唆してカナダドルを押し下げたいという思惑を匂わせる可能性はあるかなと思います。

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最近、欧州(特にドイツ)の経済指標を見ていると、目に見えて悪化しているだけでなく「欧州債務危機以来の低水準」という記録を見るようになってきました。

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世界経済は米中対立の陰に、双方の対応や発言に一喜一憂し、悲観と楽観を繰り返す局面が繰り返されており、テクニカル指標などを判断材料にしづらい地合いが続きます。また、世界全体的に景気減速が懸念されていますから、ここはファンダメンタルズに注視ですね。

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8月7日、NZ準備銀行が政策金利を50bp引き下げるサプライズの引き下げ幅での利下げを決定しました。利下げ自体は織り込まれていましたが、市場予想は25bp、それが倍の50bpを一気に引き下げたことで、NZドルは1円以上急落し、お隣の豪ドルも連動して大きく下げました。

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31日のFOMCでアメリカが約10年半ぶりに利下げを決定したのは既報の通り、その後トランプ大統領がパウエルFRB議長を口撃するのも想定通りでしたが、ドル円は109円台まで上昇し、円安が日本株を押し上げる動きになったのが8月1日でした。

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7月23日、メイ首相に代わって英国にボリス・ジョンソン新首相が選出されました。かつてロンドン市長を務め、一風変わった人柄と髪型(?)で知られていますが、2016年6月に実施されたEU離脱を問う国民投票では、EU離脱派として世論をけん引した人物です。

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もうすでに長期化している米中貿易交渉ですが、時折り「長期化懸念」という解釈でマーケットに襲いかかります。今週もそのような地合いでしたが、18日に米農務省が公表した最新の数値によると、中国は先週、米国産ソルガム(モロコシ)を4月以降で最大規模の5万1072トン買い付けたことが明らかになりました。米側から突き上げられていましたが「実際に動いている」という姿勢を見せては来ました。

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今週末の日本は、海の日の3連休を控えています。週末リスクに備える点で注意しておいていただきたいのが、15日(月)、中国の第2四半期GDPが発表されます。4月に発表された第1四半期GDPは6・4%で2018年第4四半期と横ばいとなりましたが、今回はファーウェイ制裁などが加味されます。現在の予想値は6・2%で、予想通りとなると天安門事件の翌年1990年以来の、29年ぶりの低水準となります。中国の景気減速は金融市場のリスクオフへの動き、豪ドル売りに繋がるので、ご注意ください。

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