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横尾寧子のFXのはじめかた

6日に発表されたISM非製造業景況指数が事前予想の55・0を大幅に下回って、51・4と低水準に留まりました。前月は55・5でしたから、前月比で見る下落幅は2008年11月以来という大きさになり、数字自体も2010年9月以来の低水準に留まるという悪い結果になったことで、利上げ期待が剥落し、急ピッチで円高・ドル安が進んでいます。6日まで104円台に乗せていたのが、一晩明けて、東京の早朝にもポジション調整によるドル売りが強まり、このコラムを書いている7日午前で、ドル円相場は101円ミドルまで下げています。
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先週末のジャクソンホール会合で、イエレン議長の講演後にインタビュアーの質問に答える形で利上げ実施示唆をにおわせたフィッシャー発言には、「言わされただけでは?」「質問に反応しただけ」と一部冷ややかな見方もありました。
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6月に6円台ミドルまで下げて安値を付け、直近は切り返しの動きになっていた南アフリカランドが、8月23日の夜急落しました。南アフリカ警察の特別組織(Hawks)がゴーダン財務相に出頭命令を出したと伝えられたことが手掛かり材料になっています。市場では、再び財務相交代の懸念が広がり、目先は南アフリカランドが下げやすい地合いになりそうです。
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前回の当コラムで、夏恒例のアノマリー・8月は円高になりやすいと書きました。8月はお盆休みが入ることで、①日本の輸出系企業によるドル売りオーダーが休み明けまで入りっぱなしになる。②米国債の償還と利払い。③ヘッジファンドの45日ルールにあたる。この3点が主な円高要因と言われます。実際にこれらが原因かどうかは定かではなく、夏に円高になりやすい理由として挙げられているという程度ではありますが、このアノマリーは今年も健在で、お盆にかけてドル円相場は円高進行が止まりません。
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先週末の米雇用統計を受けてリスクオンの雰囲気が強まっていましたが、季節的なアノマリーも相まって、ややパワー不足です。例年8月は円高が加速しやすいと言われています。8月は中旬に米国債の大量入札や償還があり、本邦企業の9月末中間決算に向けたリパトリも進みやすい時期で、お盆休みもはさんで円高に進みやすいと言われています。実際に1999年以降昨年までの8月のドル円相場を見てみると、71%が月足陰線になっており、陽線確率はわずか29%と、1年12ヵ月の中で一番円高率が高い月になっています。
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8月2日に発表された日本の経済対策は、事前に報じられたように事業規模が28・1兆円、今年の真水は3・75兆円とサプライズは無く、同時刻に麻生財務相が50年債の発行を否定し「40年債発行増額を市場参加者と相談した」とコメントしたことで、先般期待で盛り上がったヘリコプターマネーの実施を完全に否定した形になり、ドル円相場は101円台まで続落、クロス円も全般下落基調となっています。
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8月11日(木)早朝のRBNZ会合で利下げ見通しが強まっているNZは、7月21日に中央銀行が経済予測を発表しました。その中で、NZドル高に言及し「一段と下落する必要がある」「NZドル高でインフレ見通しが高まりにくい」とし、「追加緩和策を講じる可能性はある」という見通しを示しました。RBNZは1~3%のインフレターゲットを設定していますが、直近発表された消費者物価指数は+0・4%と、ターゲットをかなり下回っており、追加緩和策を講じる可能性は強いと見られています。
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NYダウ9連騰で株式市場に買い安心感が広がっており、ヘリマネ・追加緩和や大規模経済対策期待を背景に、ドル円相場も急ピッチの円安地合いが続いていましたが、目先は調整色が強まっています。まずヘリマネについては、Bloombergの「いつも」の記者が「日銀内で巨額の長期国債を買い続ける現在の量的・質的緩和持続の可能性について懸念を示す動きが増えつつある」と21日に報じました。現在の緩和行動への否定です。となると、ここのところヘリマネの期待が強まってしまっていましたが、現実的には現在の緩和持続・拡大が現実路線かもしれないという観測も。
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7月15日の円相場は、英がEU離脱を決めた6月24日以来の106円台回復となり、98円65銭の安値から7・8%もの上昇で、7銭以上の値幅を付けて上昇となる急騰地合いを見せています。
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BREXITショックの100円割れから急速に値を戻して103円台まで反発していたドル円ですが、5日のリスクオフ地合いで再び円高が加速し、100円台まで値を消してきました。今週末は参院選挙を控えていますから、加速度的な円高進行が見られれば、当局も何らかの円高ストップをかける可能性も示唆されますが、8日は米雇用統計が控えており、介入しようが何しようが、結局金曜日の夜に出る雇用統計次第ではないかと思われます。
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